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高広 克巳*; 竹島 直樹*; 川面 澄*; 永田 晋二*; 山本 春也; 鳴海 一雅; 楢本 洋
JAERI-Review 2001-039, TIARA Annual Report 2000, p.188 - 189, 2001/11
窒素イオン注入によるガラス状炭素の表面改質の研究において、表面粗さの増大が問題になった。そこで、非晶質炭素の結合状態を変更するため、水素イオンの追加注入による効果を調べた。実際の実験では、水素イオン注入の代わりに重水素イオンを注入して、結合状態と表面粗さとの相関を調べた。その結果、炭素-窒素の結合状態は表面粗さの増大に関係し、一方水素を付加的に導入すると、炭素,窒素及び水素が3元系の化合物を作り、その結果表面平滑性が保たれることを見出した。
村松 康司; 広野 滋*; 梅村 茂*; 上野 祐子*; 林 孝好*; Grush, M. M.*; Gullikson, E. M.*; Perera, R. C. C.*
Carbon, 39(9), p.1403 - 1407, 2001/06
被引用回数:18 パーセンタイル:58.33(Chemistry, Physical)電子デバイスなどの超硬質表面保護膜として注目されているスパッタカーボン膜の膜質向上・制御を目指し、分子レベルでの化学結合情報を取得することとその局所構造を解明するため、系統的に条件を変化させて成膜したスパッタカーボン膜のCKX線発光吸収スペクトルを測定した。分光測定はAdvanced Light Sourceにおいて行った。その結果、従来のEELSでは識別できなかった微細構造を吸収スペクトルにおいて観測するとともに、発光スペクトルにおけるショルダーピーク強度と吸収スペクトルにおける微細構造ピークの相対強度比が成膜条件に依存することを見いだした。得られたX線スペクトルをDV-X分子軌道計算法により解析した結果、これらのスペクトル形状はsp炭素原子とsp炭素原子の結合の組み合わせによって定性的に説明できた。